裏千家茶道 盆略点前の手順を記載しております。
裏千家 盆略点前は、十三代圓能斎がご考案されたものです。
お盆の上で簡単に薄茶が立てることができるので、盆略点前と言われています。
本格的な茶室に限らず、茶の間や庭園、職場や学校など様々な場所で茶道を生かすことができます。和室に限らず、椅子に座っての点前も可能です。
準備
袱紗を腰につけ、懐紙、古帛紗を懐中する。
棗に茶を杉形に入れる。
茶巾を絞ってたたみ、湯通しして温めておいた茶碗に入れ、さらに水で清めた茶筅をかかり糸の結び目が上になるように茶碗に仕込み、茶杓を茶碗の右側に伏せてのせる。
清めたお盆に棗と茶巾、茶筅、茶杓を仕込んだ茶碗をのせ、清めた建水を用意する。
点前座は、点前畳中央に瓶掛をすえ、鉄瓶をかけて、蓋の向こうを少し切っておく。
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手順
茶碗、棗を仕込んだ盆を茶道口建付に置いて襖を開け主客総礼する。
盆を両手で持ち、瓶掛の前に進んで座り、膝前に盆を置いて、水屋に下がる。
建水を左手に持ち、盆の前に進んで座る。
建水を左膝横に置いて、両手で盆を持ち、客付斜めに向いて、盆を膝前に置き、建水を左手で進めて、居前を正す。(客付に回らないで、瓶掛正面のままでも良い。その場合、建水を持って出て、左膝頭の先には線に揃えておく)
腰の袱紗をとってさばき、左手で棗をとって清め、盆中、はじめの位置より少し左に置く。
袱紗をさばき直して左手に乗せ、右手で茶杓をとって拭き清め、茶碗の右側の盆の縁の斜め点前にかけて置く。(時計で例えると4と5の間の場所)
茶筅を右手でとり、棗の右側に置きあわせ、その手で茶碗の中の茶巾をとり、茶杓の向こう側に置く。(時計で例えると3の場所)
袱紗を右手に持ち直して、鉄瓶のふたを閉め、左手で鉄瓶のつるを持ち、袱紗で蓋を抑えながら、茶碗に湯を適量入れる。
鉄瓶を元に戻し、右手の袱紗を盆の左側の縁にかけ仮置きをする。(時計で例えると9の場所)
茶筅を右手でとり、左手で茶碗を上から押さえて、茶筅通し(二度上げ三度打ち)をし、茶筅を元の位置に戻す。
右手で茶碗を取り上げ、左手に変え、湯を建水に捨て、茶巾を右手でとり、茶碗を拭く。
茶碗を右手で盆中に戻し、茶巾を元の位置に戻して茶杓を右手で取り、客に菓子をすすめる。
左手で棗を取り、右手の茶杓を握り込み、棗の蓋を取り、盆の縁、茶杓のあった縁にかけておく。
茶杓を持ち直し、茶を茶碗に一杓半すくい入れ、茶碗の縁で茶杓を軽く打ち、茶杓を握り込んで蓋を取り、棗にふたをして、元の位置に戻し、茶杓も元の位置に置く。
袱紗を右手で取り、左手で鉄瓶のつるを持って、袱紗で蓋を抑えながら、茶碗に湯を入れ、鉄瓶、袱紗と元に戻して、茶筅を右手で取り、茶を点てる。
茶が点つと、茶筅を元に戻し、右手で茶碗を取り上げて左手に乗せ、2回回し茶碗の正面を客に向くように正して、定座に出す。
正客からの「お点前頂戴いたします」の挨拶を受け、茶碗が戻るのを待つ。
正客以下連客に茶が一巡し、茶碗が戻ると、茶碗を右手で取り、左手に乗せ、右手で正面に置く。
茶碗に湯を入れて、右、左と二手で、建水に捨てた時、正客から「どうぞおしまいください」と、挨拶を受ける。
茶碗を右手に持ちかえ正面に置き、「おしまいいたします」と、しまいの挨拶をする。
茶碗に湯を入れ、茶筅を右手でとり茶筅通し(一度上げ二度打ち)をし、茶筅をもとに戻して、茶碗を右手でとり左手で建水に捨てる。
右手で茶巾をとって茶碗に入れ、茶碗を右手で正面において、茶筅を右手で取り茶碗にしまう。
右手で茶杓をとり、左手で建水を下げ、右手の茶杓をに入り込み、盆の左縁の袱紗をとってさばき、茶杓を極めて、茶碗に伏せてのせる。
右手で棗を盆の中央上の、元の位置に戻し、袱紗を建水の上で払って右手に持ちかえ、鉄瓶の蓋の向こう側を切り、袱紗を腰につける。
盆を両手でもって正面に座り、居前に盆を置いて、建水を左手で持ち、水屋に下がる。
続いて、両手で盆を持って茶道口に下がり、盆を建付に置き、主客総礼する。