茶道の基本である「和敬清寂」と「利休七則」を記載しております。
「和敬清寂」は茶道に関わっておられない方もお聞きになられた事のある言葉ではないでしょうか?「
四規 しき 和敬清寂 わけいせいじゃく
和 Harmony
茶には「和」と言う根本理念が流れています。 それは茶人たるものが腹を立てないとか、仲良くするべきだとが言った表面なことのみならず、己の心の和、道具の取り合わせの和、席中相客の和が合わさってこそ、心の乱れのない点前ができます。
聖徳太子の十七条憲法の冒頭において「和を以て貴しとなす」と唱えられています。
また、人の心の和とは禅の悟りの境地を表すものでしょう。
この普遍なる価値を有する和は、茶の修道においても、主客、師弟のそれぞれの立場で真に求められるものです。
敬 Respect
人を敬い、自らを慎むこと。
お互いが慎みあい、敬いあうことがなければ、どんな茶事や茶会でも自己満足で終わってしまいます。
また道具上の敬の理念、弟子から師だけでなく師から弟子への敬の念、仕え合いながら自然に「敬」の心を育んでいきたいものです。
上へへつらうことなく、下には丁重に接することで、敬し敬される関係が生まれてくるのです。
清 Purity
清らかであること。
例えば、茶室に入る前には、必ず手水鉢で手を洗い口をすすぎますが、それは単に目に見える汚れを洗い流すばかりではなく、手水の水には心身を清めると言う意味が込められているのです。
また、神社へ参拝する前に手水を使うことからも、手水で清めるほど神聖な場としての茶室と言う位置づけが示されているといえます。
日々の掃除を怠らず、体を洗い清めると言う事は、同時に内からも清めるのだと言う気持ちを大切にしましょう。
寂 Tranquility
寂、すなわち静かで何物にも乱れることのない不動心を表しています。
客は静かに心を落ち着けて席入りし、床の前に進む。
軸を拝見しそこに書かれた語によって心を静め、香をかぎ花を愛で、釜の松風を聴く。
そして感謝を込めてお茶をいただく。
こうした茶の実践を積み重ねていくことによって自然の中に溶け込み自然を見つめ、自分をも深く見つめることができます。
まさに自然と同化することによって「寂」の心境に至るのです。
心に不動の精神を持っていれば、どんなことにもゆとりを持ってやっていけると言う心の大きさが生まれます。
そうしたゆとりの中にこそ、茶の道が奥深く開けていくことでしょう。
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「利休七則」りきゅうしちそく
茶は服のよきように
〜心を込める〜
「服のよき」とは差し上げる相手が飲みやすいように、適度な湯加減と茶の分量でお茶をたてると言うことです。
熱すぎてもぬる過ぎても不味くなってしまいます。
形通りに立てても心がこもっていなければ何もなりません。
亭主は心意気をこめてお茶を立て、客はその心を感謝して服す。
そういった主客の直進の関わりがあって初めて本当の意味での「服のよき」お茶が供されるのです。
炭は湯の沸くように
〜本質を極める〜
炭手前は茶の湯で大事な手前です。
炭は押さえつけず風通しよく組み、灰形を整える。
一連の手前の炉では近くにひじり寄って拝見します。
茶を立てる湯は沸騰させれば良いのではなく、自ら適切な温度を知ります。釜の湯のしゅんしゅんと沸く音を聞き点前にかなった湯の熱さ加減を知ること。
茶の湯の基本は文字通り湯相と火相にあり、時と時間に応じてそのバランスをとり、美味しいお茶を点てることに全神経を集中したいものです。
夏は涼しく、冬は暖かに
〜季節感を持つ〜
冬は暖かく夏は涼しく過ごしたいと思うのは誰しもです。
けれども茶の湯おいては、現代の空調設備を駆使して人工的に快適にする事は自ら意味合いが異なります。
「夏はいかにも涼しきように、冬はいかにも暖かなるように」と言う「いかにも〜」と言う心映えを生かした工夫が求められるところです。
茶事も夏なら朝の涼しいうちに催し、茶室の中、路地、道具の取り合わせなどに様々な配慮がなされます。自然にの対抗するのではなく自然に融和し、四季の偉大な恵みを主客ともに分かち合う気持ちの中から、お互いのさりげない気遣いが生かされてくるものです。
花は野にあるように
〜命を尊ふ〜
茶花は自然にあるがまま茶室に移し生けます。
生花とは違い、ことさら技巧は加えません。
野にあるように、と言うのは、山の一面の花をそのまま花入れに放り込むことではなく、一輪の花であってもその花が自然から与えられている全盛名をいけると言う心が大切です。
花の持つ命を十分に生かしつつ、茶の湯での位置づけに心配りましょう。
刻限は早めに
〜心にゆとりを持つ〜
約束の時間を守る事は当然ですが、なかなか難しいものです。
決められた時間に遅れないために、何事も早めにすることを心がけましょう。早め早めに行動すると、それだけゆとりができ、心に余裕が生まれます。
時間は何物にも変え難く重要なものです。
時間を尊重すること、すなわち自分の時間を大切にし、余裕を持つことで相手の時間も大切にできる。
そして大切な時間を合わせなされる一期一会を大切に尊重することが伝統茶の湯の基本です。
必要以上に早すぎても失礼になりますが、遅刻はもってのほか。
他人の時間を自分の責任で空費させることだと厳に戒めましょう。
降らずとも雨の用意
〜柔らかい心を持つ〜
今は晴れであっても傘の用具の用意はしておくようにと言うこと。
それは傘に限らず、いついかなる場合でも適切に応じられるだけの心構えを持ち、また実際の準備を怠らないことです。
そうすれば、どんなときでも慌てず、心のゆとりを持って対応できるでしょう。 落ち着いて臨機応変の処理ができるものです。
茶の湯においては、ことのほかはじめの準備と後始末について厳しく注意します。
点前作法はこれ以上簡素化できないほど洗練されたもので、忠実に点前を習うから稽古が始まります。
まずはそのための準備であり後始末であるのですが、修練を積むことによって自信が生まれ、ゆとりを持って何事にも自然な心で用意ができる。
そうなることを目指しているのです。
相客に心せよ
〜互いに尊重し合う〜
お茶を介して同席するお客様への心遣いのことです。
亭主から客だけでなく、正客は次客の、連客はお詰めの、それぞれの立場を考えて動作することが大切です。
そうして初めて和やかな茶席の雰囲気が醸成されていくのです。
お互いの心の動きを察し、相手に迷惑をかけず、恥をかかさぬようにいたわる心が自然に発揮される場は、とても心地の良いものです。 例えば茶事において、亭主はまず連客を付記して案内を出します。
その返事の仕方、連客同士の打ち合わせなど、主側の配慮はもちろん、客から主へ、客同士の心遣いも忘れずにしたいものです。
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※正確にお伝えするために「茶道裏千家 淡交会会員のしおり」より抜粋しておりますが、自身の言葉で変えさせていただいている箇所もございます。