風炉 濃茶中置点前の手順

裏千家茶道 風炉 濃茶中置点前の手順を記載しております。

中置は十月の点前です。次の月(十一月)より炉になりますが、風炉の最後である十月は少し肌寒くなっておりますので、客に釜を近づける事で暖かみを感じていただくための点前です。
釜は点前座の中央、前は十六目あけて置く。通常は水指は細水指を使います。


準備

袱紗を腰につけ、懐紙、古帛紗を懐中する。
茶入に茶を人数分だけ入れ、仕覆に入れて緒を結ぶ。
湯通しをした茶碗に、たたんだ茶巾を入れ、水で清めた茶筅をかがり糸との結び目が上になるように茶碗に仕込み、茶杓を茶碗の右側に伏せてのせる。
水指は内側を十分に水で清め、水こしを使って水を八分目ほど入れる。水指は細長いものがふさわしい。
建水、蓋置、柄杓を清め、建水に蓋置を入れ、柄杓は合を下にして建水の縁にかけておく。
点前座は、風炉を敷板に乗せて点前座の中央に、前が十六目あくように置き、水指は勝手付の方、風炉の敷板の左前脇に置き、茶入を風炉の敷板の右の方、少し前(常据の水指の前に置くのと同様の位置) に置く。

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感想(1件)

手順

客の迎付をし、客が席入りをして座につくと、亭主は茶道口正面に茶碗を置いて座り、襖を開ける。

茶碗を右手でとり左手のひらに乗せ、右手を添えて持ち、定座に進み畳の中央に座る。

茶碗を右横を右手で持ち、左手で茶碗の左手前を持ち、勝手付に仮置きをする。

茶入を右手で少し右方によせ、左手で茶碗の左手前、右真横、左真横と三手で茶入と置き合わせ、水屋にさがる。

柄杓と蓋置を仕込んだ建水を持ち出して茶道口に座り、膝前に建水を置き襖を閉め、居前に進んで座り、建水を左膝横に置く。

柄杓を左手で取り構え、右手で蓋置を取り、水指の前に置き、柄杓をその上を引いて、主客総礼を押し、左手で建水を進め、居前を正す。

茶碗を右手前、左真横、右真横と三手で扱い、膝前少し向こうに置く。

茶入を右手で取り、茶碗と膝の間に起き、茶入の仕覆の緒をひき、仕覆を脱がせ、茶入をだし、膝前に置く。

仕覆の形を整え、右手で右から左へ打ち返し、左手で建水の上座に置く。

腰の袱紗を取り、草の四方さばきをし茶入を清め、茶碗のあった位置に置く。

袱紗をさばき直し、茶杓を清め、茶入の蓋のつまみの左側にのせる。

茶筅を右手でとり、茶入の右横に置きあわせる。

水指の蓋が塗蓋の場合は、袱紗を2つに折り、水指の蓋のつまみの手前を「二」の字に拭き、袱紗を左手にわたし、茶碗を右手で少し手前に引く。

茶巾を水指の蓋上に出し、袱紗を腰につける。

柄杓をとってかまえ、釜の蓋を右手でとり、蓋置の上に置き、湯を組んで茶碗に入れ、柄杓を置き柄杓で釜にあずける。

茶筅を右手で取り、茶筅通し(二度上げ三度打ち)をし茶筅を元に戻す。

茶碗を右手で取り、左手に持ちかえて湯を建水にに捨て、茶巾を右手で取り茶碗を拭き、膝前に茶碗を置いて、茶巾を右手で釜の蓋上に乗せる。

茶杓を右手で取り、左手で茶入を取り、茶杓を握り込んで茶入の蓋を取り、茶碗の横に置く(この時茶杓の先は茶碗の向こうに向くようにする)

茶杓を持ち直し、茶を三杓ほどすくい入れ、茶杓を茶碗の右縁にあずけ、茶入の茶を回し出してあけ切る。

茶入の口を右手の親指と人差し指で向こう手前とふき清め、その指先を懐中の懐紙で拭き、茶入に蓋をし、元の位置に左手でおく。

茶杓を右手で取り、碗中の茶をさばき、茶碗の縁で茶を払い、茶杓を茶入の蓋上、左側に戻す。

水指の蓋のつまみを右手でとり、左手で蓋の左横持ち、水指の左側に、つまみが水指の胴に向くようにして立てかける。

取り柄杓で柄杓を取り扱い、水を一杯汲み、釜に入れ、すぐ湯を汲んで茶碗に入れ、残りの湯を釜に戻して、柄杓を切り柄杓で釜にあずける。

茶筅を右手でとり、茶を練り、茶筅を左腕の左縁にあずけ、柄杓を取り湯を汲み、茶先を左手で持ち、その穂先に適量の湯を入れる。

茶筅の茶碗にあずけ、湯を釜に戻して柄杓を置き柄杓で釜にあずけ、茶筅を右手で取り、茶をしっかり練り上げ、茶筅をもとに戻す。

茶碗を右手でとり、左手のひらに乗せ、二回回して正面を正して定座に出す(楽茶碗以外の茶碗を用いた場合、続いて懐中より古帛紗を右手で取り出し、左手のひらに乗せ、右手を逆手にして古帛紗持ち、わさを茶碗に向け茶碗の下座に出す)

正客の一服で服加減を訪ね、客付斜めに回り、控える。

次客の一服で、正客からの茶銘、詰、菓子、菓子の製などの問いに答え、末客の飲み切りで居前に戻り、取り柄杓で柄杓を取り、釜に水を一杓さし、引き柄杓で釜に預け(袱紗扱いで釜の蓋を取った場合は、袱紗を取り腰につける)、茶碗の返るのを待つ。

茶碗が返されると(楽定番以外の茶碗の場合、古帛紗を右手でとってかいちあする) 、右手で茶碗を取り、左手のひらにのせ、右手で膝前に置き、主客総礼をする。

柄杓をとり、湯を汲み、茶碗に入れ、柄杓を置き柄杓で釜にあずけ、茶碗を右手で取り、左手で湯を建水に捨て、茶碗を膝前に置いて仕舞いの挨拶をする。

取り柄杓で柄杓を取り、水を汲み茶碗に入れ、引き柄杓で柄杓を釜にあずけ、茶筅を右手で取り、茶筅通し(一度上げ二度打ち)をする。

茶筅をもとに戻し、茶碗を右手で取り、左手で水を建水に捨てる。

茶巾を右手で取り、茶碗に入れ、茶碗を右手 で膝前に置き、茶筅を右手でとり茶碗に入れる。

茶杓を右手でとり、左手で建水を繋げ、その手で腰の袱紗を取り茶杓を握りこんだまま草にさばく。

茶杓を拭いて、茶碗に伏せてのせ、袱紗を建水の上ではらい、腰につける。

車入を最初に置き合わせた位置に、右手で起き、茶碗を右真横、左真横、右手前の三手で茶入の左に置き合わせをする(必ず本仕舞い)

取り柄杓で柄杓を取り、釜に水を一杓さし、柄杓をかまえ、右手で釜の蓋を閉め(蓋の向こう側を少し切っておく)、柄杓を蓋置の上に引く。

水指の蓋を左手でとって、右手で閉める。

この時、正客から茶入、茶杓、仕覆の拝見所望があると、これを受け、柄杓を右手でとり、左手で建水に伏せてにたたみ、蓋置を右手でとり、左手で建水の下座に置く。

右手で茶碗の右手前を取り、左手で左横を持ち、右手で右横と持ち替え、勝手付、仕覆の下座に割付る。

茶入を右手でとり、左手のひらにのせ、客付斜めに回り、茶筅を膝前に置き、袱紗をさばき、茶入の蓋と胴を拭き、袱紗を膝前に置き、茶入の蓋の裏をあらまめ、袱紗の向こうに置く。

茶入の口を袱紗で向こう、手前と拭き、袱紗を下に置き、茶入を蓋をし、左手のひらにのせ、二回回して正面を正し、定座に出す。

袱紗を腰につけ居前に戻り、右手で茶杓をとり、左手に持たせ、客付斜めに回り、右手で茶入の下座に出す。

居前に戻り、仕覆を左手でとり、右手で扱い、左手のひらにのせ、客付斜めに回り、右手で茶杓の下座に出す。

居前に戻り、柄杓を左手で取り、右手に横一文字に持たせ、左手で蓋置を取り、右手の柄杓の下に親指、人差し指、中指で持たせる。

一膝勝手付に回り、建水を左手で持ち、茶道口に下がって襖の前で座り、膝前に建水、蓋置、柄杓を横一文字に置き、襖を開け、水屋に下がる。

茶碗を取りに出て居前に座り、茶碗を持って水屋に下がる。

水指を取りに出て、水指のほうに体を向けて座り、両手で水指をしっかり持って、茶道口に下がり、茶道口正面に座って水指を膝前に置き、襖を閉める。

拝見物が返されると、茶道口の襖を開けて入り、道具正面に進んで座り、正客からの問いに答える。

正客からの問いが終わると、袱紗を右手で取ったり左手のひらに乗せ、茶杓を右手でとり仕覆の上に斜めにのせ親指で押さえて支える。

茶杓を右手で横から持ち、茶道口に下がり座り、建付に茶入、茶杓、仕覆と置き(自分のよこに茶入、茶杓、仕覆の順に置く)、主客総礼をし、襖を閉める。