七事式〜花月の始まりと込められた意味

今日は棚無しでの中置濃茶付花月のお稽古でございました。

…結果、棚無しでの濃茶付花月は出来ないと判明。笑

そうです。棚(五行棚)がないと言うことは、薄茶の入った棗を飾っていない状態ですので(写真参照)、
続き薄茶のように、濃茶のあと続いて薄茶点前をするのは不可能です。
薄茶のみでしたら、棚なしでも可能です。

お稽古の最中に気がつき、皆んなで笑ってしまいました。

いずれ、「茶の湯心覚え」のカテゴリーで、七事式についてしっかり記載したいと思っておりますが、本日はサクっと花月について、つぶやかせていただきます。

花月は基本は薄茶ですが、付き物花月(炭付、濃茶付、貴人清次付、壺荘付、結びふくさ、軸荘付、投込みなど)と言われるものもあります。

花月はとても複雑で頭を使いますね。

自身としては高度な「ボケ防止」です。笑

花月之式は、ゲーム感覚の昔の粋な遊びだったでしょうか?一体、どのような目的で考案されたのでしょうか?

調べてみたいと思います。

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花月、ただのゲーム感覚の粋なお遊びではなく、精神性の学びであるようです。

「七事式の掲頌」を参考にさせていただきます。

掲頌は【互換機鋒看子】ごかんきほうしさいみよ 

互換は立場を自由に取り変わっても少しもこだわりのないこと、機鋒は鋭さ、看るは禅語では心の眼を持ってみる事、正しい目で見るの意味。つまり亭主と客のやりとりを細かく鋭く心の目で見ようとの教えになります。

茶事も茶会も、互いのコミニュケーションが大切で、自分の置かれた環境で精一杯の行動ができれば、どんな境遇であっても慌てる事はなく、少しの隙間もなく厳しく事項を見つめよと言う教えになるそうです。  

花月では、亭主になり客になるは折末から取る札次第です。慌てず動じず冷静な判断と対処という心の修練が花月之式には込められているのですね。

茶の湯の世界に限らず、互いに仲良く、互いに尊敬し、清らかな心で、どのような事態でも自分のおかれた環境で精一杯の努力と行動が動じることなく出来れば、どのような境遇であろうと慌てる事はない。「和敬清寂」の教えも花月之式に入ってると、自身は感じました。

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さて、七事式が考案されたのはいつなのでしょう。

色々な解釈があるようでなかなか難しいのですが…。

七事式は、不審庵(現在の表千家)如心斎の指導のもと、弟の今日庵(現在の裏千家)一灯、如心斎の弟子三井八郎右衛門、堀内宗心、川上不白らの参加により、大徳寺無学禅師の指導のもとに設定されたとの事です。

その意義について、如心斎が示した言葉を表千家即中斎宗匠は「稽古人が多数の場合、退屈になったりすることもあり、緊張感がなくなったりするので、その時にハリ(緊張感)を見いだすようにするのが、七事である。七事はあくまで稽古の手段にする為であり、架け橋である」と書かれており、七事式を稽古の目的にしてらならないと戒めているそうです。

七事式稽古をすることで、機敏に動くことが出来ることが大切な目的とされているとの事。

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まとめ

やはり、花月之式は、ただの粋な遊びではなく

•どのような境遇や事態でも正しい判断をし、精一杯行動する。正しく機敏に動く。

•互いの立場に立つことで互いを理解しおもいやる。

など、協調性や精神性学びである事がわかりました。

茶の湯は本当に奥が深くて面白いです。当たり前に学んでいる所作一つ一つにも必ず意味があります。これだから茶道はやめられないです。笑

学びを日常に活かせるように今後も励んでいきたいと思います。